本職こぼれはなし(009)

新型コロナ感染症も、世間の耳目から外れ、関心が薄まってきた昨今、当診療所も建物外の「プレハブ外来」も先週から中止としているが、まだコロナに罹る方も後を絶たず、しばらくは警戒が解けないようだ。そんな矢先、朝外来が開く前に、一通の「問い合わせメール」が飛び込んできた。発熱と呼吸困難がある高齢者、診療所だけでは急患対応ができないので、ただちに救急車を呼ぶようにアドバイスした。搬送先の病院では、コロナPCRが陽性、合併症として初期の肺炎があったようだ。家族の方も、発熱、当診では、同じくコロナPCRは陽性だった。まだ薄氷を踏む思いは続きそうで、気が抜けない感はあるが、3年以上続く「戒厳令」も解く頃だとも思い、気分一新の意味で、診療所の玄関を思い切り整理した。余分な文具やパンフレットを置く机、検温器を移転や撤去し、絵画などで装飾、手始めに亡母の刺繍を掲示してみた。柿が題材なので、すこし季節外れかもしれないが、また別の画なども玄関のポイントとして飾ってみようと思う。

今回は、診療所ホームページのお問い合わせ画面 が役だったが、24時間診療所開設はリソース的に無理なので、今後もお問い合わせ画面 をご活用願いたい。

本職こぼれはなし(005)

コロナ(COVID19)のトリアージと言っても、コロナ感染症、インフルエンザ感染症だけではなく、それこそ「ふるい分け」しなければならない方が受診される。先日も、31才の成人障がい者で受診された方がいた。幼少期に脳腫瘍の手術、現在に至るまで、コロナ(COVID19)のトリアージと言っても、コロナ感染症、インフルエンザ感染症だけではなく、それこそ「ふるい分け」しなければならない方が受診される。先日も、31才の成人障がい者で受診された方がいた。幼少期に脳腫瘍の手術、現在に至るまで、ほぼ全面介助の状態。発熱となんとなく日ごろの様子と違うので受診、コロナPCR:陰性、インフルエンザ迅速検査:陰性、酸素飽和度(SpO2)がわずかに低下、血液検査とレントゲンを撮ったところ、白血球増多、炎症反応が陽性、レントゲンにて右肺に全体に拡がる像を認めた。入院適応だが、さあそれからが大変。数件の病院に問い合わせるも断れた。N病院呼吸器内科へ貴院で手術を受けた旨の紹介状を書くも満床とのことで入院できないとの返事。診療所の待合室で待機していただくこと数時間、最後の手段で救急車を要請、救急隊へ入院先をあたってもらうことにした。車が出た後の連絡によると、入院先は、断られたN病院の小児科に決まったとのこと。こんなことになるなら、一番先に小児科を当たるべきだったと悔やむことしきり。到着後には、酸素飽和度(SpO2)がさらに大きく低下、CRPも上昇していたとのこと。本当に家に帰していたらどうなったか、薄氷を踏むおもいだった。 小児科時代から診て、成人となった障がい者はこのように、小児科と成人緒科の「谷間」になることも多くみられる。連続して診療できるような体制が切に望まれる。。発熱となんとなく日ごろの様子と違うので受診、コロナPCR:陰性、インフルエンザ迅速検査:陰性、酸素飽和度(SpO2)がわずかに低下、血液検査とレントゲンを撮ったところ、白血球増多、炎症反応が陽性、レントゲンにて右肺や全体に拡がる像を認めた。入院適応だが、さあそれからが大変。数件の病院に問い合わせるも断れた。N病院呼吸器内科へ貴院で手術を受けた旨の紹介状を書くも満床とのことで入院できないとの返事。診療所の待合室で待機していただくこと数時間、最後の手段で救急車を要請、救急隊へ入院先をあたってもらうことにした。車が出た後の連絡によると、入院先は、断られたN病院の小児科に決まったとのこと。こんなことになるなら、一番先に小児科を当たるべきだったと悔やむことしきり。到着後には、酸素飽和度(SpO2)がさらに大きく低下、CRPも急上昇していたとのこと。本当に家に帰していたらどうなったか、薄氷を踏むおもいだった。

小児科時代から診て、成人となった障がい者はこのように、小児科と成人緒科の「谷間」になることも多くみられる。連続して診療できるような体制が切に望まれる。